青少年交流事業
その他

「JENESYS2022」日中青年オンライン交流(幼児期における情操教育)

本プログラムは、中国で関心が高まる「幼児期における情操教育」をテーマに、日中の幼児教育を学ぶ大学生及び幼児教育関係者が、互いの事例紹介やテーマ別のグループ交流及びセミナー受講を通じて同分野に関する相互理解を深めるとともに、日中両国の友好促進を図ることを目的としました。

日中青年オンライン交流は、テーマ別に計3回開催し、本プログラムは1回目となります。

セミナー

セミナーでは、講師の東京大学 野澤祥子准教授より、日本の保育・幼児教育の制度やカリキュラム、地域や世界における実践事例等についてお話しいただきました。

参加者から「講師が事例としてあげた光の探究プロジェクトでは、保育者は幼児に対してどのようなフィードバックをしたのか」「日本の幼児教育において男性保育士が担う役割や特色などはあるか」等、さまざまな質問があがりました。

テーマに関する交流

まず日中の幼児教育現場でどのような情操教育が行われているのか、日中双方から幼児教育現場の事例が紹介されました。日本側は日本と中国の保育・教育システムの違いや、「活きる力」を育む教育について多くの動画を用いて紹介し、中国側は宋慶齢幼稚園の施設や、保育理念、実際の取り組みについて紹介しました。その後、参加者はグループに分かれて、グループで決めたテーマに基づき、意見交換を行いました。

参加者からは「年少クラスを担当しているが、幼児にとって親から離れるのは大きな挑戦であり、ストレスを感じる。これをどのようにのりきるかが大きなポイントだと思う」「教諭と保護者が良好な関係を築くことが非常に大切だと思う。そうすればその後の仕事をスムーズに進めることができる。そのためにはお互いの信頼感が重要になる」「自己表現が苦手な児童や、発達障害を持つ児童に対しては、その児童をよく観察して、好きなことや興味のあることを見つけてから教諭と心を開いてもらうように接している」などの意見が聞かれました。

実施日時 
【1】 セミナー
   2023年2月24日(金)15:30~17:00(日本時間)
【2】 テーマに関する交流
   2023年2月28日(火)15:30~18:00(日本時間)
参加者大学生・幼児教育関係者 中国側24名、日本側8名
実施団体  (公財)日中友好会館
協 力中国宋慶齢基金会
内 容テーマ「幼児期における情操教育」に関するセミナー、互いの事例紹介、グループディスカッション等
実施方法 Web会議サービス「Zoom」を使用したオンライン交流

セミナー

① 趣旨説明(事業概要等 
② セミナー・質疑応答

 テーマ:「日本の保育・幼児教育と情操教育」
 講 師:野澤 祥子  東京大学大学院教育学研究科附属 発達保育実践政策学センター 准教授
③ グループ交流(4グループに分かれて実施)
 自己紹介、アイスブレイク(幼児教育に携わる/学ぶ理由)、グループ交流テーマ決定

テーマに関する交流

① 日中の幼児教育現場における情操教育の事例紹介
 日本側:金崎 友香 あさひの保育園 園長
 中国側:劉 静 北京宋慶齢幼稚園 園長
② グループ交流(4グループに分かれて実施)
 [テーマ]
 Gr.1:思いやりの心をどう育むか
 Gr.2:保育者と保護者の関係について
 Gr.3: 幼児の感情軽視がもたらす問題について
 Gr.4: 日本と中国の現場の課題や良さから考える子供の学びについて
③ 参加者による感想発表

《中国

《日本

幼児教育関係者
たいへん実りの多い交流だと実感しています。まず、24日の野澤祥子先生の講座、及び28日の金崎先生の講座と劉静先生の講座を通して、日中双方の参加者に幼児教育における情操教育の意義と両国それぞれの情操教育の取り組みについて把握してもらうことができていると思います。その上で、グループに分かれて、それぞれのテーマについてディスカッションできたことによって交流を深められたことが何よりも大きな収穫でした。

◆幼児教育関係者
この度は貴重な場に参加させていただき、ありがとうございました。グループ内で自己紹介した際に「この仕事に携わっている理由」を幼児園教諭をされてる皆さんが、「お子さんの笑顔で元気になれる」「達成感がある」などとても誇りを持って携われている姿勢がとても素晴らしいと思いました。私自身も改めて胸を張って子ども達と関わろうと思います。
 また、中国での幼児園での取り組みについては日本と中国の幼児教育における理念の違いを知ることができ、大変勉強になりました。なかなか日本以外の国の保育理念などについて知る機会がなかったので、とても貴重な時間になりました。

◆大学生
中国と日本という違う国で、教育制度なども異なる中、教育において大切にしたいことは似ていたことが印象に残っています。現場でのお話をお聞きしながら共通点や相違点を見つけていくという経験は今のコロナ禍ではなかなかできない経験だったので、コロナで人同士の交流が乏しくなっている時期に大学生になった私としてはとても新鮮でした。

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