「JENESYS2024」 日本大学生訪中団第2陣
本事業は、中国日本友好協会の招聘に応じて大学生・大学院生を中国に派遣し、「中国とのふれあい」をテーマに、大学訪問やテーマに関する視察・交流等を通じて同世代交流を行うことで、両国の若者の間に友情を醸成し、相互理解の更なる深化を目的として実施しました。
Contents
Highlight
中国の2大学を訪問して同世代と交流
北京第二外国語学院では、中国大学生の案内によるキャンパス見学や、テーマに沿ったグループ交流・発表を行いました。桂林航空工業学院では、日中の学生が日本舞踊やヒップホップダンス、カンフーなど様々なパフォーマンスを披露した後、桂林航空工業学院の特色であるドローンパフォーマンスを見学しました。また、学食で中国大学生と一緒に夕食を食べながら交流し、中国の大学生活も体験することができました。
各大学で日中の学生同士、互いの専攻や興味のあること、将来のことなどについて話し親睦を深め、連絡先を交換して、その後も交流を続ける様子も見られました。
中国の文化・歴史に触れる
世界遺産万里の長城、桂林博物館、陳氏書院などを参観し、中国の歴史や文化を学びました。また、桂林では象鼻山や漓江くだりを通して中国の壮大な自然を体感しました。
実施概要
派遣期間 | 2024年11月24日(日)~11月30日(土) 6泊7日 |
派遣人数 | 99名(団長、団員92名、日中友好会館事務局等6名) |
実施団体 | (公財)日中友好会館 |
受入機関 | 中国日本友好協会 |
内 容 | ・大学訪問・同世代交流 |
・中国の経済・社会・文化・歴史等に関する視察・参観 | |
・中国に対する包括的理解促進につながるプログラム等 |
主な日程
11月24日(日) | PM | 北京大興空港到着 |
11月25日(月) | AM | 居庸関万里の長城見学 |
PM | 北京第二外国語学院訪問・学生交流 | |
歓迎会 | ||
11月26日(火) | AM | 桂林市へ移動 |
PM | 桂林博物館見学、象鼻山見学、東西巷散策 | |
11月27日(水) | AM | 逍遥楼見学、靖江王府見学 |
PM | 溢達紡績有限公司見学 | |
桂林航空工業学院訪問・学生交流 | ||
11月28日(木) | AM | 漓江くだり |
PM | 桂林市陽朔県西街散策、歴村にて農村振興見学 | |
歓送報告会 | ||
11月29日(金) | AM | 広州市へ移動 |
PM | 陳氏書院見学、広州タワー見学 | |
夕食会 | ||
11月30日(土) | AM | 帰国 |
参加者の感想
◆中国に行って、私は中国という国の規模の大きさを知りました。日本という小さな島国の尺度で生きていた私にとって中国の大きな大地は革命でした。移動でかかる時間も桁違いに長く、そして、行く都市によって気候、風土、季節さえもガラリと違う中国は、同じ国でありながら多様な文化を認め合っており、一つの国でありながら多くの国家の連合体であるような印象を受けました。また、中国人の多くは日本に友好的で、優しいということにも驚きました。中国人の方々は、実際に会ってみると皆一様に優しく朗らかで、知らない国であるはずなのにとても安心しました。
◆中国は近くて遠い国とよく形容され、実際に訪れると本当にその通りだと思いました。言語は漢字を使うという点では日本語と同じですが、音は全然違います。人々も日本人より物事をはっきり言って、仲良くなると一気に距離を縮めてくれます。私は40カ国ほど旅をしたことがありますが、こんなに近いのに、こんなに日本とは違う衝撃を受けた国は初めてでした。大変な社会を生きる大学生は、私たちにとても優しく温かく接してくれました。桂林の学生はわざわざ私たちのホテルまで来て、桂林を案内して地元のご飯を奢ってくれ、ガイドさんは私たちが伝統衣装を着るのをお手伝いしてくれました。この交流まで中国にこんな素敵な人たちがいるとは知らず、胸が熱くなりました。だからこそ、口だけではなくて、日本と中国の懸け橋となれるよう、まずは中国語の勉強を続けたい。そして、中国のことをもっと知りたい。若い世代から両国の関係を改善していきたいと思いました。
◆日本の学生達よりも遥かに深刻な就活難に立ち向かいながら学業に向かう姿勢や、その中でも趣味や関心のある物事に傾倒する時間を惜しまない姿勢、そしてその対象が数多くの日本のコンテンツであることなど、等身大の学生達と関わる中で一人ひとりが自分と同じ若者であるのだという気づきを得て親近感が湧きました。また、互いに挨拶や簡単な表現などは極力相手の母語で交わそうとする気配りを見せ合う場面が多々あり、相手に合わせることで敬意を表すといった価値観が共有されていたと感じました。話し合うことで相互の納得のために一緒に動ける人達であるという信頼を得ることもできました。将来は海外営業をするという目標を掲げているので、いつか、積極性があり誠実さもある中国の人々と一緒に働いてみたいと思いました。
◆大学生との交流、街の人との交流を通して中国人の多くの優しさ、温かさに触れ、同じ人間なのだと再確認することができました。中国では、ご飯を残すことが良いとされていたり、言語の面では破裂音が多く抑揚が大事になってくるためきつく聞こえてしまうなど、日本人はこのような文化や国の特色を知らず、自分の常識を当てはめて考えてしまっていると思います。現地に実際行って現地の人々と交流すると全く変わってくる、と思いました。しかし、それは私自身が実際に現地に行くことができ、自分の身体と目で見て感じ経験することができたからです。ですので、今回の経験を家族や友人に話し、身近なところから中国への理解を深めていきたいです。また、今回の訪問を通して、もっと長期的に滞在して、中国のいい部分も悪い部分も経験したいと思いました。