後楽寮での留学生活に感謝、中日の友情が末永く続くことを祈って―中日国交正常化50周年記念
常 慶
日中友好会館 後楽会(中国)友好聯誼会上海分会 秘書長
上海健康医学院付属嘉定区中心医院 副研究員
写真:寮友たちと 筆者(左1)と孟繁傑さん(右2)
今年は中日国交正常化50周年です。これは中日関係の重要な一里塚で、歴史の新しい起点でもあります。習近平主席と岸田首相は国交正常化50周年をきっかけに、新しい時代に合った中日関係を確立するための重要な共通認識を作り上げ、両国関係の発展のための目標と方向性を明示しました。
過去50年間を振り返ると、人と人との友情と地元の交流は、中日関係の素晴らしい伝統とユニークな利点の1つです。中国から日本へ行く留学生たちは、中日民間友好交流の大きな成果であり、中日友好の民間交流の架け橋でもあります。かつて日中友好会館後楽寮で生活したことのある留学生たちはその中の代表と言えるのです。
後楽寮で暮らす中国留学生は約200人、国家派遣の留学生が主ですが、一部私費の学生もいます。これら寮生の日本での学習と生活は、中日双方の民間友好組織の関心と支持があってこそのものです。日本にあるたくさんの民間友好組織では、定期的に多彩な交流活動を行っています。中国の留学生たちが日本社会の風土と人情を知るためのとても良い窓口を提供してくれています。そのため、寮生たちは毎年、中国国慶節と旧暦の正月(春節)に、自発的に文芸イベントを企画して、日頃お世話になっている関係者の皆さまに感謝の意を表しています。
後楽寮の寮生たちは、学業を修めて帰国した後、専門知識を持ち帰るだけではなく、両国人民の友好交流の深く厚い情誼をも持ち帰りました。後楽会(中国)友好聯誼会が中国各地で次々と組織されています。中国各地の寮友及び現在の留学生たち、後楽会(中国)友好聯誼会各分会の支持と協力のもと、積極的に各種の中日民間交流活動を行っています。このような民間交流を通じて、互いに対する信頼と友情が増進しています。
毎回、後楽会(中国)友好聯誼会でのイベントでは、みんな寮の歌を歌います。この歌を聞くと、私たちが後楽寮で寮歌を創った当時のことを思い出します。当時、寮生委員だった私は、留学生の管理部門を担当していました。国慶節と春節が来るたびに、寮生達は自発的にイベントを組織します。歌曲を通じて国家や、故郷への思い、家族への愛情や懐かしさを表現しています。毎回イベントの前に、それにふさわしい曲がないか、みんなで一生懸命探します。
ある時、私は寮友の孟繁傑さんと班文林さん2人に「自分たちの力で一曲創作するのはどうだろう?私たちの後楽寮に対する思いを込めて」と、提案しました。孟繁傑さんは声楽を学ぶ大学院生、班文林さんは作曲を学ぶ大学院生です。私以外はすべてこの方面の専門家です。相談の結果、私は特別出演として作詞を担当することになりました。日中友好会館の先生方の支持を得てついに《後楽寮之歌》が生まれました。
2012年国慶節祝賀パーティ 「後楽寮之歌」作詞作曲者の紹介
班文林(左1)、常慶(左2)
過去を振り返ると、この永遠の若々しい心を私たちに与えてくれたのは、中日の友好的な交流でした。中日国交正常化50周年を機に、中日の友情も若々しい心を持ち続けながら50年、100年と代々受け継いでいって欲しいと思います。